※当ブログではアフィリエイト広告を利用しています。(詳しくはクリック)
ライトノベル

かくりよの宿飯十一 あやかしお宿の十二ヶ月。

かくりよの宿飯 感想

 

「かくりよの宿飯」は十巻が最終巻でした。
この十一巻からは、本編後のその後として、なごやかこぼれ話、あのひとやこのひとがあのあとどうなったか・・・が、ほのぼのと()描かれていき、今後も続いていくようです(●´◒`●)

野分の代弁者
こんにちは、野分です。

ずいぶん前に予約して楽しみにしていた「かくりよの宿飯」の続刊である十一巻が届きました
表紙の大旦那様が、こんなに大きく描かれてて・・・カッコ良くて・・・(●´◒`●)
気になっていた葵たちのその後の暮らしぶりも、のんびりと楽しめました。

友麻碧・著「かくりよの宿飯十一 あやかしお宿の十二ヶ月。」

この本は「かくりよの宿飯」のその後の続編ではありますが、大きな事件が解決した後のみんなののびのびとした様子を楽しむものということもあり、天神屋などで過ごす十二ヶ月がひと月ごとに章立てられています。

 かくりよの宿飯十一 あやかしお宿の十二ヶ月。」目次

第一話 四月
〜桜の下にはお宝が埋まっている〜
第二話 五月
〜アスパラたけのこ夫婦喧嘩〜
第三話 六月
〜納豆トーストと泥棒〜
第四話 七月
〜隠世的第一次タピオカブーム〜
第五話 八月
〜天神屋の幽霊事件〜
第六話 九月
〜奇しい薬屋のあやかしたち〜
第七話 十月
〜噂の美女〜
第八話 十一月
〜海の向こうより来た兄弟〜
第九話 十二月
〜朱門天狗の事情〜
第十話 一月
〜新年〜
第十一話 二月
〜北の国からの贈り物〜
第十二話 三月
〜律子さんへ〜

特典小説
「あやかしお宿とパンと落し物」

感想も1話ごとに書きました(●´◒`●)
よかったら、お楽しみください

第一話 四月〜桜の下にはお宝が埋まっている〜

もろもろが片付いた四月。
まだ大旦那様と結婚式を挙げていない葵ですが、「結婚」だけはした様子・・・?
とはいっても、別に甘い雰囲気になるわけでもなく・・・。
いったいいつ読者へのご褒美があるんだろうか・・・

そんなことを思いながらの、春の天神屋です。
大旦那様が、大好きな葵のお弁当をちょこちょこ作ってもらっているらしいのにまずほっこり
そうして答えを教えずに葵をワクワクさせて、楽しい宝探しをいっしょにしてくれて・・・。
大旦那様は、葵のことを本当にたいせつに思っているんだなあ・・・と感じるお話でした。

休憩で食べていたラスク、美味しそうでしたね。
私も大旦那様のお気に入りのが一番好き・・・になるはず、と思いました。

 

第二話 五月〜アスパラたけのこ夫婦喧嘩〜

葵が切り盛りする「夕がお」は、どうなったんだろう
気になります。
このお話では、そこのところが描かれています。

ところで、いまは「旦那頭」という役目の銀次さんは、営業や会議に忙しくて天神屋を留守にすることが多そう。
そして・・・。
前と変わらず優しいようでも、なんとなく、銀次さん自身が決めた「線引き」を厳格に守ってるなーという感じがします。
まあ、今の状態が普通の人付き合いと言えるかもしれないのですが。。。
以前はもっと庇護欲が剥き出しだったと言うか、例えば親と子のような(けして恋人同士ではない)密接感があったと言うか。大旦那様以上にニコイチ感ありましたもんね。。
・・・そんなことを感じました。
しかし、銀次さんが心理的に前のようにはそばにいない以上、これからの葵が一緒に同じ方向を見つめるはずの大旦那様との間にいまだにフィット感がないのは、すこし(かなり)さみしいかも。

表題は、葵たちのことでも、銀次さんに関することでもなく、お涼と暁夫婦のことでした。
たけのこごはんにこだわる男心、すごくあるあるだなと思いました( ´罒`*)✧” うちの父みたいな暁です。
ちなみに、私はアスパラガスが大好物なので、アスパラごはんに一票を投じたいと思います。

第三話 六月〜納豆トーストと泥棒〜

このお話の中で実に美味しそうに描写される「納豆トースト」、食べたことありますか?
私はないです。納豆大好きなので、やってみたい気もしますが・・・、やっぱりパンに納豆っていうのがどうなんだろうと思ってしまう。匂いが際立ったりしないんでしょうか。。

なので、泥棒さんの気持ちもよくわかる(●´◒`●)

でもこのお話のメインは、なんといっても手毬河童のチビでしょうね♡
いつもいっしょにいたのに出てこないなーとは思ってたんですけど、そんなことになってたとは。
チビは誰かの「さみしい」に敏感だけど、いい感じにドライなところもあって逞しい子でした。でも、根っこの部分では、ただひとり手を差し伸べてくれた葵に依存している部分があるのも感じられて。
それが・・・。
いじらしくて、でも表面的にはそれほど変わってない気もして、なチビとの再会。
弱いものにさらっと寄り添って、でもあとを引かないようなところはより増強されてたような気もしました。
こころが(さらに)大きくなったチビ
その冒険の話を聞いてみたい・・・。

第一話で出てきた「お宝」がここで再登場したりして。
これも友麻先生らしいな〜と、「かくりよ読んでる感」を噛み締めたお話でした。

ところで。

この感想を書いた後、納豆トーストを作ってみました。このままのレシピより、納豆の上にケチャップを軽くかけ、その上にチーズを乗せて焼くのが美味しかったです(*´﹃`)

 

第四話 七月〜隠世的第一次タピオカブーム〜

隠世でもタピオカが流行っているんですね・・・(●´◒`●)
しかし、タピオカが流行ると不況が来るという「風が吹けば桶屋」みたいなルールが現世の日本では囁かれています(これまで日本でタピオカが流行るといつも不況になった)。隠世は大丈夫でしょうかw

このエピソードでは、借金という枷がなくなった葵が、自由に飲食業の野望を花開かせる(?)といった面が描かれています。南の地のタピオカスタンドのサイドメニューを考えながら、美味しいものを開発したり、鬼門の地の発展に繋がるアイデアを盛り込もうとしたり。
その過程ですこしだけ開発した料理が出てくるのですが、どれも美味しそうでした。
ちまきや唐揚げに興味が湧きました(*´﹃`)

そして、いつの間にか秀吉とねねに子供ができているという驚きも。
葉鳥さんも朱門山に帰って今はいないとのことです。

しかし、やはり大旦那様と葵は、結婚だけはしているものの、だからといってその後何の変わりもないことがここでも明言されていました。
大旦那様ほどの地位にいる方が、「結婚」だけして、式も執り行わず、嫁と寝食を共にすることもないというのは・・・ありなんでしょうか。。なにか考えがあるんでしょうか・・・。相変わらず出番も少ないし。さみしい・・・。

第五話 八月〜天神屋の幽霊事件〜

夏=怪談、という単純な図式・・・かと思いきや、隠世に幽霊がいるのかどうかはなかなか興味深いですよね。このお話では、「隠世にも幽霊はいる・・・」という事実が明らかになります
(そして、白夜さんがみんなに知られていないと思っているあのことも、公然の秘密である、と・・・∩^ω^∩)
管子猫たちの住む裏の竹林で噂になっている白い影の正体を、白夜さんといっしょに探ることになりました。

白夜さんって鬼のお帳場長でありながら、「白夜たま〜」と寄ってくる小さい管子猫たちをでれでれに可愛がっていて、優しい人なんだろうなあ・・・ってわかっちゃいますよね。
このお話では、最後の方に幽霊の正体がわかるのですが、もしかしたらあらゆる生き物に優しいのかもしれない白夜さんの内面が、すこし垣間見えましたね。。

管子猫たちだけを可愛がっている時にはただ「可愛いもの好きなんだ、意外・・・」と思っていましたが。白夜さんの奥さんのことなどを知った今では、彼がいろいろな孤独な存在、孤立している存在に優しくしてしまう、弱いのは、もしかしたらさみしさからだろうか・・・と思ってしまいました。

(勝手な独り言ここから)白夜さんは奥さん(もっとも理想的な自分の鏡=人間関係における鏡の概念)をずっと前に亡くしており、同族も少なそうなかなり位の高いあやかし(他のあやかしとは自ずから距離がありそう、お互いに)なので、そういう孤立した存在に自分を投影しているのかもしれない。つまり、無意識の寂しさを抱えているのかもしれない。もし意識してたとしても、改善『しようとしない』類の孤独感かもしれない(二度と誰かを愛そうとは少なくとも自発的には思わなさそう)。昔からの因縁がありそうなアイツは、まともじゃないから連帯感は持てなかったろう・・・。よしんば、なにかしらの情があったとしても、隠世にはもういないし戻っても来れないだろう。
あるいは、社会から隔絶された弱いものを庇護することで、役割を外した「ただの自分」の存在意義を感じられる(「負荷の少ない鏡」* を得られる)気もする。(*…対等な場合に発生するある意味緊張感を孕むやりとりはなく、一方的に食べ物や愛情を与える関係で、相手は明らかにそれを享受しているので、相手の反応をいちいち気にしなくていい。そういう意味での負荷の少なさ)
どちらにしても、冷たいものがありそう、心の奥の方に。。。というのは私の勝手な想像ですので!
白夜さん大好きなので、幸せになって欲しい。。(ここまで)

第六話 九月〜奇しい薬屋のあやかしたち〜

このお話は、「浅草鬼嫁シリーズ」の読者の方には面白いのではないでしょうか。水連、深影、木羅々が出てきます。
大旦那様が、現世の馴染みの薬局に出かけるエピソード。

隠世の穢れについては本編で触れられていましたが、人柱(鬼柱?)をたてても完全に抑えられなかったそれは、いまでも現在進行形で重要な課題です。大旦那様は、それを浄化する新しい薬の開発のために、ここの主人を頼りにしているのでした。

そして、ここでの肝は、隠世と平行した場所にある常世の頂点が九尾の狐であると知れたことでしょう。それが治める常世では、最近何かを企てている気配があるという。

九尾の狐といえば銀次さん。
・・・なにか因果関係がありそうですね。

それにしても、個人的にはあまり現世と隠世が混りすぎないで欲しいな〜と思いますね。。
和服を着たはちゃめちゃなあやかしとか、独特の街並みをいいな〜と思っているので、あの個性をこのまま保って欲しい。。

第七話 十月〜噂の美女〜

あの反之介が、暁が若旦那になった後、番頭にまでなっていたという・・・!
最初期から出ている反之介、根性を入れ替えて立派になったものです。。今回は、そんな彼や天神屋の男性従業員たちが気にかけている儚げな美女の話です。

カワセミのあやかし・翡翠さん。(カワセミは漢字で「翡翠」と書きます)
失恋と心無い噂で、全てのことに対してすっかりやる気を失ってしまった彼女にほんのすこし生気を与えたのは、もちろん葵のお料理です。

ほんのささいなきっかけや人からの思いやりで、世界に色が戻るあの感覚が、さりげなく描かれています。

第八話 十一月〜海の向こうより来た兄弟〜

ついに銀次さんメインのエピソード!
妖都で乱丸とモツ料理に舌鼓を打ちながら、あれこれ語ったり、あえて語らなかったり・・・。

常世を司る九尾の狐と同族である銀次さん、常世では九尾の狐の従者の犬神である乱丸。
揃って南の地に流れ着き、儀式を行う能力を持っていてーーー。

なんとなく・・・、二人の生い立ちについて、想像してしまいますね。。

(以下勝手な想像)常世に溜まった邪気や兵器を閉じ込めておくための「黒い海」。それが100年に一度隠世を脅かすことは、当然常世でも知られているはず。
なので、隠世のためというよりは、常世と隠世が存在する次元の現状を維持するために、それぞれの一族から選ばれて送り込まれたのが銀次さんと乱丸かもしれない。儀式を行う能力があるのは当然と言える。
その細い縁(よすが)に、常世の君が寄せている思惑は・・・、史郎が受けた呪いの主や家族は・・・など、今後展開していったら興味深い。(ここまで)

タピオカのその後はちょっと笑えました。まあ、そうなりますよね・・・。その辺もまた、葵に相談したりするのでしょうか。

それから、銀次さんの覚悟がせつない。。。
あやかしにとっては一瞬のような時間、葵はまだ夕がおにいるのに、銀次さんはゆっくりと「喪の仕事」をしているようにも感じられて。
銀次さんは今できることをすることで二人の、そして天神屋のためになると頑張っていますが、たぶん、存在する間にできるだけ多くいっしょに過ごした方が、いなくなってしまった後の後悔は少ない・・・と思うんですけどね。。
でも、天神屋が立ち行かなくなってしまったら、記憶も何もないというのもありますし。
すこしでも銀次さんが「その後」、納得することができるような時間の過ごし方ができますように・・・と祈るばかりです。

第九話 十二月〜朱門天狗の事情〜

「明らかに結婚してはいけない男の空気を醸している」葉鳥さんの縁組のお話。

葉鳥さんのお見合いなんて、意外すぎる・・・(そしてちょっとさみしい)と思っていたのですが、お相手が第七話の翡翠さんだったこともあり、すぐにうまくいくといいな〜という思いが湧きました。
メタいことを言いますと、葉鳥さんってわりと人気のあるキャラだと思うので、先にお相手をよく知って同情したり共感したりする機会があるこの構成、にくいなwと思いました。

さて、朱門山の中でも新旧交代が叫ばれており、愛すべき松葉様のような昔ながらの破天荒天狗はなかなか肩身が狭くなっているようで。。
長兄の葉澄さんが当主を務めているものの、(第十巻で私の!w不興を買った)例のお人柄ですので、やはりと言いますか・・・求心力は今一つのようで、葉鳥さんに所帯を持たせてお山でしかるべき仕事をさせつつ、松葉一族の威光を守ろうという計画なのです。

翡翠さんがあまりにもたおやかな美人さんなので柄にもなく緊張した葉鳥さんでしたが・・・。

本人の知らないところで、人と人(あやかしとあやかし?)を結ぶ葵のお料理。
ただ美しさにでれっとしたわけでもなく、いつもの葉鳥さんの調子の良さスマートさになびいたのでもなく、もっと深いところで共鳴しあえた感じがすごく良かったです。
またいつかの続編で、この二人の様子も知りたいな〜(●´◒`●)

第十話 一月〜新年〜

隠世のお正月の様子。
現世よりもかなり人口(?)が少ないからか、天神屋のみんなが宿下がりしているせいか、ひっそりとしているお正月。
だからというわけでもないでしょうが、葵は元日の朝におじいちゃんの夢を見て、その内容はなんとなく物寂しいような、焦燥感に駆られるような、そんなものでした。

アイちゃんとチビが、葵と大旦那様のこどものように無邪気に過ごしている様子は、なんだかほっとしますね・・・(●´◒`●)
お年玉をせがむ二人に葵が発した言葉が、なかなか年輪を感じさせるもので、葵は確かにおじいちゃんに育てられたんだな・・・という気がしました。

きちんとお参りにも行って、例の階段での銀次さんの行いをみんなにちくったり、お参りの後の大根炊きを楽しみにしたり。平和で、良い年明けのようです。

葵の願い事、(読者のためにも)、かなうといいなあと思いました。

気心の知れた人たちとのんびり過ごす暖かい空気の中、朝の不吉な夢は霧散してしまったようでした。。。

 

 葵に抱かれて階段を登った銀次さんは第二巻に。

『かくりよの宿飯二 あやかしお宿で食事処はじめます。』

第十一話 二月〜北の国からの贈り物〜

北の国の八葉に嫁いだ春日が天神屋に逗留しにきた話。
北の地を治めるキヨ様の手助けをしなくて良いのかな? とちょっと思いましたが、それには理由があったのです。相変わらず、北の地にはハッピー要素が少なさそうです。。。

それにしても、のろける春日可愛かったですし、彼女の問いに答える葵も素直に大旦那様への思いを口にしていて、やっぱり以前とは違うなあと感慨深かったです。

春日のお土産の蟹を使ったカニクリームコロッケ、美味しそうすぎて・・・。
読み返したらまた食べたくなって、自作のクリームコロッケは爆発が怖いので、明日買ってこなきゃ・・・と思いました(●´◒`●)

北の地にお嫁に行った春日にわからない葵の戦いがあるように、春日にも、葵には窺い知ることができないいろんなことがあるのでしょう。でも、葵のお料理は、そんな細かいことを知らなくても彼女を励まし力づけることができる。。

そしてその後のエピソードが最後にちらっとてきます。またいつか、北の地を旅するお話も読みたいです。

 

 北の地の話「かくりよの宿飯八 あやかしお宿が町おこしします。

≫『かくりよの宿飯八 あやかしお宿が町おこしします。』

第十二話 三月〜律子さんへ〜

人間の身であやかしに嫁いだ先輩・律子さんの話。
このお話はつらかったです。。葵と大旦那様、銀次さんやみんなとの未来でもあるから。

とはいっても、律子さん自身は本当に幸せだったんだろうと思います。
律子さんに出会ったのも二巻だったので、また読み返してしまいました。
縫ノ院様と律子さん、可愛い夫婦で、仲睦まじくて・・・。あー・・・。

今回は、葵も思い切り泣くことができてよかったな、と思いました。
おじいちゃんの時もやっぱり悲しかった、とありましたが、ほとんどまったく落ち込んだ様子を見ることはなかったので、やっぱりあれは歪な別れだったのでしょう。でも律子さんとは、ちゃんと別れることができたし、できることはした、という気持ちがあって。
何より大旦那様という存在もあったから、きちんと悲しみ、向き合うことができたのでしょう。「母」についての思いも、葵はまた一つ大人になったな・・・なんて、史郎目線になったりしました。

それにしても、大旦那様の理想の父親像・・・(≧ε≦)
だけど、あの一途さ、勤勉さ、厳しさ、強さ、弱き者への優しさを思うと、それもそうかーとすんなり思ってしまいます。

特典小説「あやかしお宿とパンと落し物」

このお話はアニメDVDの封入特典の書き下ろし小説を加筆・修正したもので、時間軸は1〜10巻の間にあたるそうです。天神屋オールキャスト。

天神屋の従業員に差し入れのパンを配りながら、チビが拾った幹部証の持ち主を探す話。
何よりもパンが美味しそうで、味の想像つきすぎて、夜中に読んではいけないエピソードですね・・・ パンさえあれば、真似できそうなところも罪深い・・・。(お涼が好きなやつ、明日朝イチで作ってやる

これは12カ月の話に比べてまた一段と日常的な展開で、天神屋で働くみんなを訪ね歩く趣向が楽しかったです。
最終的には、オタオタしたり、葵のパンが食べられないかと思った、と胸を撫で下ろす大旦那様がめちゃくちゃ可愛すぎる・・・という感想になってしまいました(●´◒`●)(&癒しのサスケくん・・・)

大旦那様がなぜ最初の頃あんなに「鬼のよう」だったのかも、こんなところで種明かしされてます。

「かくりよの宿飯十一 あやかしお宿の十二ヶ月。」感想まとめ

一月ごとにいろいろなことがあり、本編で気になっていたあれこれもちらっと語られたりして、読みやすい一冊でした。
ただ、頻繁に舞台が変わるような感じがあるので、キリが良いともいいますが・・・、一冊をいっぺんに読んでしまうという夢中感は薄かったかもです。やっぱり10巻までとは面白さの種類は違っていたような感じです、個人的には。「かくりよの宿飯」によくあった「幕間」の感じでしょうか。

けっこう重要なエピソードがあったり、この先の物語に深く関わりそうな設定も出てきたので、次巻からは(たぶんあるらしい?)また一つの大きな軸を持った物語として展開してくことを期待したいです。大旦那様と葵が一緒に活躍するようなお話もあれば良いなと思いつつ・・・。
(あっ、・・・そのときは、のっぺらぼうの三姉妹も出してあげて欲しい・・・)

個性的な隠世の世界に、また近いうちに浸れますように・・・(●´◒`●)

 

かくりよの宿飯

※ コンテンツブロックをご利用の場合に、記事内容が正しく表示されないことがあります。
野分をフォローする
タイトルとURLをコピーしました